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「自宅マンション大規模修繕の記録」~編集後記 1年瑕疵点検~

自宅マンションの大規模修繕工事引渡しを請けて1年が経過しました。
今回は、追加の章として1年瑕疵点検をご案内いたします。
多くの場合は、施工した会社との保証契約に基づき、1年、2年、5年、10年等の保証期日が近づくと、先方から管理組合に連絡があります。
コンサルタントに設計監理を委託していた場合は、設計事務所からも同様の連絡があります。
屋上、外回り、開放廊下などは業者による確認を行いますが、専有部分を通らないと確認できないベランダは、事前にアンケート用紙を配布して、居住者に確認を依頼します。
施工会社による瑕疵点検や補修工事は当然に無償でやってくれますが、設計コンサルタントの立会い検査費用は、一般的には有償となります。
コンサルタント契約の際に、1年後の瑕疵検査立会いを含めて契約する場合もありますし、コンサルタント契約には含まず、実際に検査に立ち会ってもらうときに費用を支払う場合の2通りがあります。
施工会社には、屋上防水等で15年の保証をしてもらう場合もありますから、工事期間中だけでなく、工事終了後も会社が存続してもらわなければ困ります。
今回は、あらためて施工会社の選定には、信用度を十分に考慮する必要性を感じました。

参考写真等

|11kashi-01.JPG|事前配布のアンケート用紙です。
私のベランダは特に指摘事項はありませんでしたが、何名かの居住者は塗装の剥がれ等の指摘をしてきたそうです。
指摘があった住戸のベランダには、日時を打ち合わせて作業員が入って補修します。|
|11kashi-02.JPG|11kashi-03.JPG|
|床面ウレタン防水部分の剥がれです。|同種の防水材で補修|
|11kashi-04.JPG|11kashi-05.JPG|
|手摺壁天端の塗装の剥がれ|補修用に保存してあった塗料を使用してタッチアップ補修を行いました。
しかし、ご覧のように見た目の色は完全に同じようにはなりません。|
|11kashi-06.JPG|11kashi-07.JPG|
|鉄部扉の塗装工事の剥がれ|この場合の補修も、どうしても目立ちますね。
補修しないよりはましです。|

「自宅マンション大規模修繕工事の記録」~最終章 竣工図書の確認作業~

新シリーズ「自宅マンション大規模修繕工事の記録」、最終回は「竣工図書の確認作業」についてです。
※大規模修繕工事の大まかな流れにつきましては、大規模修繕工事コンサルタント業務をご参照ください。
竣工検査の時に残っていた工事(いわゆる「残工事」)も全て終了し、最後の作業を残すのみとなりました。
今回は、このシリーズの最終章として竣工図書の確認及び引渡しに関するご紹介です。
竣工図書の提出に関しては、予め工事仕様書にその内容が記載されていますので、仕様書に基づき確認することになりますが、特に注意するべき重要な書類が何点かあります。
私が、一番重要視している書類は「保証書」です。
工事の種類によって、15年、10年、7年、5年、3年、2年、1年などさまざまですがいずれも引渡し後に不具合が発生したら、きちんと対応してもらう必要があります。
その時の証拠書類として「保証書」は大変重要な書類といえます。
一般的には、元請業者・工事業者・材料メーカーの連名で提出されることが多く、保証内容や適用除外項目などが細かく記載されています。
その他、契約(特に金額の推移)に関する書類の整備も重要です。
多くの工事の場合、最初の契約金額は、増減精算、追加・変更工事などが加わり最終的に変わっていくからです。
あとで見た場合に、その経過などが誰でも分かるようにしておいたほうが、次回の大規模修繕工事を行う際に大変役に立ちます。

図書検査確認の様子

|toshokennsa-01.JPG|確認作業は、設計事務所立会いの基、重松マンション管理士事務所を提供して行いました。
事前に作成していたリストに基づき、1点ずつ確認していきます。
上記でご紹介した書類のほかには、「工程表」「下請け業者一覧表」「出荷証明書」「使用材料報告書」「下地補修図」「検査報告書」「アンケート集計表」「居住者問い合わせ等一覧表」「工事日報」「監理日報」「配布チラシ等」など、どれをとっても重要な書類ばかりです。|
|toshokennsa-02.JPG|私の業務は、契約どおりの竣工図書が整備されていることかどうかの確認です。
管理組合が、後になって見た場合に分かりやすく整理されているかなどを注意して確認し、必要に応じて再整備してもらうように指示をします。
前記のとおり、金額と仕様の変化がきちんと分かることや、工事に対する保証内容がきちんと記載されていることなどをチェックしています。|
|toshokennsa-03.JPG|ほとんどの場合、ファイル2冊で納まるようです。
今回は、作成した資料の内、可能なものについては電子ファイルにして保管することにしました。
これで、「自宅マンション大規模修繕工事の記録」は終了します。
これから大規模修繕工事を検討されていらっしゃる方たちに、少しはお役に立ったのであれば幸いです。
長い間、見ていただきありがとうございました。|

「自宅マンション大規模修繕工事の記録」~第20章 竣工検査~

新シリーズ「自宅マンション大規模修繕工事の記録」、今回は「竣工検査」についてです。
※大規模修繕工事の大まかな流れにつきましては、大規模修繕工事コンサルタント業務をご参照ください。
工事期間中に雨の影響で少々工期が延びましたが、補修工事、塗装工事、防水工事などの大規模修繕工事の代表的な工事、細かい手直し工事や、改善工事を終え、なんとか無事に工事は完成に近づき、いよいよ竣工検査の日が来ました。
まだ一部の追加工事等が残っていますが、理事長や修繕委員長のスケジュールの関係もあったので、検査をおこなうことにしました。
もちろん足場の解体前にも、管理組合としての検査も設計事務所から一通りの説明を受けながら実施していますので、今回の検査は集大成の検査という意味合いです。
竣工検査には、理事長と修繕委員長に立ち会っていただきましたが、既に検査している箇所に関しては確認程度にとどめ、今まで検査していない部分を重点的に実施しました。
検査は、屋上からスタートしてだんだん下に降りてくる順番で実施するのが一般的のようです。
重松マンション管理士事務所も最近は大規模修繕工事コンサルタント業務が大変多く、毎週の定例(工程)会議や各種検査に立ち会いますがどこも大体同じような方法で実施しています。
この日も、私はお世話になっている他のマンションの理事会等で参加できませんでしたが、検査は無事終了し、引渡しが完了しました。

検査風景

|kensa-01.JPG|kensa-02.JPG|
|まずは、屋上に上がって防水工事の確認|引き続き、開放廊下を歩きながら壁面や天井面の仕上げ状態の検査です。
パイプシャフトの扉の塗装もチェックします。|
|kensa-03.JPG|kensa-04.JPG|
|機械式駐車場のパレットの塗装検査。
パレットの裏面もきちんと塗装していることを確認。|自転車置場の確認。
従来よりも断然使いやすくなったと喜ばれました。|
|kensa-05.JPG|kensa-06.JPG|
|エントランスのスロープの状況確認
まだ工事が残っていますが、今回の目玉工事です。|外構周りの確認
ネットフェンスの支柱の補強工事を確認しています。|

「自宅マンション大規模修繕工事の記録」~第19章 各種改善工事その2(自転車置場とゴミステーション)~

新シリーズ「自宅マンション大規模修繕工事の記録」、今回は「各種改善工事その2(自転車置場とゴミステーション)」についてです。
※大規模修繕工事の大まかな流れにつきましては、大規模修繕工事コンサルタント業務をご参照ください。
今回は、自転車置場とゴミステーションの整備についてご紹介します。
重松マンション管理士事務所の顧問先でも自転車置場については、同様の苦情をよく聞きます。

  • 横幅のスペースが少ないので自転車の出し入れがしづらい。
  • 上段のラックの場合は、けっこう力が必要で女性や子供は操作しにくい。
  • だから、自転車置場以外の場所につい駐輪してしまう。

等です。
私のマンションの駐輪ラックは上下2段式とはやや違いますが、やはり評判がよくありませんでした。
また、ゴミステーションでのカラスの被害はひどく、夏は臭気問題にも発展し、工事前のアンケートでも改善を要望する意見が多く出ていたので今回の工事で対応することにしました。

工事の様子

|churin-01.JPG|churin-02.JPG|
|雑然としている自転車置場|ここは、本来は自転車を置いてはいけない場所なのですが・・・|
|churin-03.JPG|churin-04.JPG|
|自転車を移動していよいよ工事開始です。|新しいラックを取り付けて・・・|
||gomi-01.JPG|
|横にスライドする機能が付いているので、今度は出し入れが簡単で綺麗に収まっています。|正面玄関の横にあるゴミステーション
カラスが飛んでくると本当にみっともなく見えます。|
|gomi-02.JPG|gomi-03.JPG|
|解体作業開始|工事期間中のゴミ出し風景
もう少しの間の辛抱です。|
|gomi-04.JPG|
|アルミ製のボックスを設置して完了!
これでカラスの被害はなくなると思います。|

「自宅マンション大規模修繕工事の記録」~第18章 各種改善工事その1(エントランスのスロープ)~

新シリーズ「自宅マンション大規模修繕工事の記録」、今回は「各種改善工事その1(エントランスのスロープ)」についてです。
※大規模修繕工事の大まかな流れにつきましては、大規模修繕工事コンサルタント業務をご参照ください。
大規模修繕工事のご紹介もいよいよ終盤になってきました。
今回は、大規模修繕工事にあわせて実施した各種改善工事をご紹介します。
私のマンションでは、大規模修繕工事を実施する前からいくつかの問題点(クレーム)が住民から寄せられていました。

  1. エントランスのスロープの勾配がきつくてあれでは車椅子の通行ができない。
  2. 表通りに面しているゴミステーションなのに、カラスの被害が多発していつも汚い状態になっている。
  3. 自転車置場の収容ラックの使い勝手が悪く、ラックに入れないで平場のスペースに放置するため、無秩序状態となっている。

でした。
エントランスのスロープに関しては、私も以前からそう思っていました。現在は車椅子を利用している居住者はいませんが、いずれ必要になるときが来ます。
勾配が急で、スロープは何の役にも立っていません。又、階段の蹴上げと踏み面のバランスが悪く、歩きにくいとの意見が多く寄せられていました。
今回の改善対策でどこまで変わったかをご覧下さい。

工事の様子

|entrance-01.JPG|entrance-02.JPG|
|改善前の状態です。
左側のスロープの勾配はなんと5分の1の急勾配です。
又、右の階段も歩きにくく悪評です。|いよいよ解体作業開始です。|
|entrance-03.JPG|entrance-04.JPG|
|安全のために囲いで仕切って最低限の通路を確保しました。|これだけの解体作業はかなりの騒音も出ます。
事前に近隣には説明をしてなんとか理解してもらいました。|
|entrance-05.JPG|entrance-06.JPG|
|形がまとまってきたら、仕上げタイルの工事です。|新しいスロープの勾配は、8.4分の1までに改善しましたが、それでもハートビル法の12分の1には程遠い状態です。
単独での車椅子運転は厳しく、付き添いが必要です。|
|entrance-07.JPG|entrance-08.JPG|
|なんとか完成しました。|新しいスロープの出入り口です。
横の道路側に作りました。縁石ブロックの解体は市の許可が必要です。|
|entrance-09.JPG|
|エントランスの出入り口の段差も解消しました。|

「自宅マンション大規模修繕工事の記録」~第17章 各種手直し工事~

新シリーズ「自宅マンション大規模修繕工事の記録」、今回は「各種手直し工事」についてです。
※大規模修繕工事の大まかな流れにつきましては、大規模修繕工事コンサルタント業務をご参照ください。
防水工事を終えた今回は、仕上がり部分に関する細かな手直し工事をご紹介します。
塗装工事を行って壁や天井をきれいにしても、意外と目立つのが細かな部分の仕上がりです。
工事の目的である、修繕や改良が達成できたとしても、細かな部分での最終的な仕上がりが美しくないと、大規模修繕工事を実施した実感が沸いてきませんし、住民からはクレームが付いたりします。
大規模修繕工事は、構造躯体を建築する新築工事とは違って、既に存在する躯体の修繕や化粧直しが主体となります。
ですから、仕上がりの状態が全てといっても過言ではありません。
私の大規模修繕工事の先生で、この種の工事を何十年も監理している先輩が言うには、「最近の職人さんは塗装工事の際のマスキングが下手で、結局は後で手直しする時間がとてもかかっている。」と嘆いています。
マスキングの上手・下手の問題もあると思いますが、工事中の床や壁をむやみに汚さないように配慮することも重要なポイントだと思いました。
仕上がりがきれいか汚いかは、建築の知識がない人でももちろん分かります。
でも、なかなか業者さんに言いにくいこともあり又、どの程度まで要求してよいものか不安になったりします。
重松マンション管理士事務所大規模修繕工事コンサルタントをする場合は、この当りの仕上がりに関することも、工事業者や設計事務所にきちんと話をします。
なぜなら、設計事務所も現場監督もプロですが、長い時間現場にいると慣れのあまり、小さな不具合などはつい見逃してしまう場合もあるからです。

工事の様子

|tenaosi-01.JPG|tenaosi-02.JPG|
|これは、内壁についたシール材の汚れ。
たぶん子供が乾く前のシール材に触った後、壁にこすり付けたのではないかと思います。|この場合は、溶剤を使用して簡単に落ちました。|
|tenaosi-03.JPG|tenaosi-04.JPG|
|これは、扉の枠の塗装の剥がれです。
最終の仕上げ前に気がつきましたが、扉と枠が直接当たっているので、何回塗ってもいずれはこのような状態になります。|最終仕上げの後に、小さな戸当りパッキンをつけて、扉と枠が直接ぶつからないようにしました。|
|tenaosi-05.JPG|tenaosi-06.JPG|
|新しく塗装した壁面ですが、赤いテープを張ってある箇所は、設計事務所の検査で不具合指摘を受けた箇所です。
写真では分かりにくいのですが、塗膜が完全に塗られておらず、一部に下地が見えている箇所がありました。|これも再施工できれいになりました。|
|tenaosi-07.JPG|tenaosi-08.JPG|
|これは、タイル面と塗装面の取り合い箇所の仕上げ不良です。
マスキングが不完全だったので、塗装材料がタイルの目地に入り込んでしまいました。
見た目が非常にみっともなく見えます。|目地に入り込んだ塗料を落とすのは結構大変だったようですが、きれいに仕上がりました。
場合によっては、目地の塗りなおしをして対応することもあります。|
|tenaosi-09.JPG|tenaosi-10.JPG|
|これは、床面に落ちた塗装材料の汚れです。
床面の養生をきちんとしておけば防げた不具合です。|下地が塩ビシートなので、溶剤を使用することができず、根気よく手作業で汚れを落とすことになりましたが、きれいになりました。|
|tenaosi-11.JPG|tenaosi-12.JPG|
|これも、典型的な取り合い箇所の不具合です。
|時間をかけてなんとかきれいになりました。|
|tenaosi-13.JPG|tenaosi-14.JPG|
|マスキングが不完全で施工するとこんなに汚い仕上がりになります。
意外と「後で直せばいいや!」と思っている職人さんが多いようですが、これでは困ります。
施工に対する信頼性も疑いたくなります。|手直しをやればなんとかきれいになりますが、よけいな時間がもったいないと思います。|
|tenaosi-15.JPG|tenaosi-16.JPG|
|これは工事の影響でだめになってしまった植栽です。|契約及び仕様書に基づき、補植してもらいました。
今はあまりきれいではありませんが、専門の植木職人さんがやってくれているのでそのうちきれいになってくると思います。|
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|これも工事の足場の影響でつぶれてしまった植栽です。
こちらの方は、春からだんだん回復してくるので捕食しなくても良いようです。|

「自宅マンション大規模修繕工事の記録」~第16章 防水工事~

新シリーズ「自宅マンション大規模修繕工事の記録」、今回は「防水工事」についてです。
※大規模修繕工事の大まかな流れにつきましては、大規模修繕工事コンサルタント業務をご参照ください。
外壁塗装工事」、そして「鉄部塗装工事」と、一連の塗装工事が終わり、今度は防水工事です。
防水工事も、外壁塗装や鉄部塗装と並んで大規模修繕工事の代表的な工事となります。
一般的には、屋上や屋根の防水がまず頭に浮かびます。
私のマンションの屋上は、アスファルト露出防水工事で、既に保証期間の10年は経過しています。
しかし、設計事務所の事前調査でも傷みが少なくきわめて状態が良いことや、過去に漏水事故なども発生していないので、今回は全面改修は見送り、傷みが進んでいる箇所を中心に部分補修を行うことにしました。
それ以外の防水工事は、長尺塩ビシート貼りとウレタン塗膜防水工事になります。
長尺塩ビシートはベランダと開放廊下に施工し、排水溝や庇の屋根などをウレタンの塗膜防水で施工しました。

工事の様子

|bousui-01.JPG|bousui-02.JPG|
|ウレタン防水の材料は、品番と入荷量をきちんとチェックします。|バルコニーに施工してある既存の塩ビシートを工具等を使用して剥します。|
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|全面剥しが完了しました。|まずは周囲をウレタン塗膜防水で施工します。|
|bousui-05.JPG|bousui-06.JPG|
|塗り防水なので厚みの検査をやっています。
面積当りの材料使用料で検査する方法もありますが、この方法のほうが確実に厚みを確保できますね。|接着剤で長尺塩ビシート貼り完了!|
|bousui-07.JPG|bousui-08.JPG|
|こちらは、開放廊下の長尺塩ビシートを張っているところです。|表面モルタルのひび割れでこんなにみっともなかった外部階段も、、、|
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|だいぶ見栄えがよくなりました。|今回の屋上防水工事は、傷んでいる箇所のみを補修することにしました。
事前の検査で傷んでいる箇所をチェック(青ペイント)し、切り取っています。|
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|アスファルトシートを部分的に施工して完了!|

「自宅マンション大規模修繕工事の記録」~第15章 鉄部塗装工事~

新シリーズ「自宅マンション大規模修繕工事の記録」、今回は「鉄部塗装工事」についてです。
※大規模修繕工事の大まかな流れにつきましては、大規模修繕工事コンサルタント業務をご参照ください。
前回は中休みとして「定例会議」をご紹介しましたが、再び流れに沿ってご紹介していきます。
前々回で「外壁塗装工事」を完了し、次は鉄部塗装工事です。
鉄部塗装の代表的な工事は、メーターボックスや共用部分の出入り口扉の塗装、玄関扉枠の塗装、塩ビ製雨樋の塗装、エレベーター扉・枠の塗装などです。
私のマンションは機械式駐車場があるので、鉄骨支柱やパレット等も今回塗りなおすことにしました。
築年数の古いマンションではベランダ手摺や屋内消火栓ボックスなどが鉄でできている場合もあるのでその場合も塗装の塗りなおし工事を行います。
鉄部塗装工事の一般的な修繕周期は6年程度といわれ、足場を架けて実施する大規模修繕工事のときに実施するほか、大規模修繕工事と次の大規模修繕工事の中間でも、足場がなくてもできる塗装を単独で実施することが多い工事です。
私のマンションでも、大規模修繕工事は今回が初めてですが、鉄部塗装工事は過去に1回実施しています。
少しだけ専門的になりますが、鉄部塗装工事で重要なポイントは、下地処理(ケレン作業といいます。)です。
仕様書では今回の下地処理は「3種ケレン」となっています。
「3種ケレン」とは、現在の錆びや塗膜の剥がれは工具等できちんと除去し、その他の部分はワイヤーブラシやサンドペーパーでこすって目粗しをします。汚れや油分は溶剤でふき取ります。
この作業をきちんとやっておかないと、その上に施工するさび止めや仕上げ塗膜がきちんと付着せずに、1年程度で剥がれてしまったりするクレームとなりやすいのです。
それから、今回工事中に分かったことですが、事前に確認しておいた方が良かったと思った点は、仕上げの「ツヤ」でした。
委員会では当初そこまでの詳細な打合せをしていなかったので業者さんは「半ツヤ(表面がテカテカにならず、少し曇った状態)」で仕上げるように進めていました。確かに「半ツヤ」仕上げは落ち着いた雰囲気の仕上げになります。
しかし、多少汚れが付きやすくなりそうでしたし、工事をして新しく綺麗になったというイメージがあまりなかったので検討の結果、「ツヤあり」仕上げに変更してもらいました。
ツヤの有無は、材料の出荷段階で決めておく必要があり、業者さんには手戻りをかけて少し申し訳ない気持ちになりました。(苦笑)

工事の様子

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|これは、塗装前のケレン作業。
錆びや剥がれた塗膜を取り除いた後に、サンドペーパーで「目粗し」をしています。
こうすることにより、次の工程の塗膜の付着がよくなります。|これは、第1層目のさび止め塗料の施工。
昔は、さび止め塗料は鉛丹色(赤橙色)でしたが、最近はグレーや白っぽい色が多いようです。|
|tetubutoso-03.JPG|tetubutoso-04.JPG|
|扉の裏面も表面と同様に施工します。
1層目から、仕上げの3層目まで、塗り色を少しずつ変えて施工漏れをなくす工夫は、外壁面の塗装と同じです。|きれいに仕上がりました。|
|tetubutoso-05.JPG||
|消防の火災報知機のボックスもきれいになりました。
周りの黄色いテープは境界面を汚さないためのマスキングです。|機械式駐車場のパレットを塗装しています。
最近のパレットは、亜鉛ドブづけ仕上げが多くなり、15年程度は塗装をしないでも大丈夫みたいですが、私のマンションの場合は、鉄製だったのでこうして定期的に塗装工事が必要です。
又、工事の際には契約者に車両の一時移動をお願いしながら、綿密なスケジュールで実施する必要があります。|
|tetubutoso-07.JPG|tetubutoso-08.JPG|
|バルコニーのエアコン室外機吊具も、海の近い私のマンションではずいぶんと錆付いています。
このまま放置しておくといつかは落下しそうでしたが、、、|塗装の塗りなおしで、こんなにきれいになりました。
これで当分安心です。|

「自宅マンション大規模修繕工事の記録」~第14章 定例会議~

新シリーズ「自宅マンション大規模修繕工事の記録」、今回は「定例会議」についてです。
※大規模修繕工事の大まかな流れにつきましては、大規模修繕工事コンサルタント業務をご参照ください。
今回はちょっと中休みをして工事の紹介ではなく、工事中の定例会議についてご紹介します。
定例会議には、2通りあり、普通の「定例会議」と、「総合定例」があります。
「定例会議」は、「工程会議」ともいい、毎週1回を目安として工事業者と設計の監理者が主体で実施されます。もちろん管理組合の人が出席してもかまいません。
打ち合わせの主な内容は、、、

  • 前回の議事録の確認
  • 工程の進捗状況の報告及び来週の作業予定
  • 工事業者からの提出書類の確認と内容の説明
  • 工事に関する問題点の報告及びその対処方法の検討
  • 管理組合側への申し入れやお願い事項の確認・検討
  • その他、近隣や住民からの要望・苦情への対応検討

等です。
「総合定例」は、上記に管理組合を加えて月1回を目安として実施されます。
「三者(管理組合、設計事務所、工事業者)定例」という言い方をすることもあります。
総合定例では、上記の定例会議の内容と重複することも話し合ったりしますが、大きな違いは管理組合側が決定しなければならないことを審議することです。
工事代金の支払いと直接関係する出来高の査定は、工事業者が「出来高調書(進捗表)」を提出し、設計事務所が査定して決定しますので比較的合理的に決定されます。
しかし、なかなか機械的に決定できない事項も結構出てきます。
そして典型的なものは「色決め」です。
専門家が一般的な色彩コーディネートなどの紹介は行うことができても、最終的に決定するのは管理組合となります。
又、色に関しては個人の好みが強く出る部分でもあるので、理事会や委員会だけで決定することはしないで、居住者アンケートを実施して決定したりすることもあります。
その他、追加変更工事の承認や、契約段階では決まっていなかった細かな仕様やメーカーを決定したりする必要も出てきます。
このような決め事が簡単に決まらないのが、管理組合の特性といえますが、決めるべき事項をきちんと決定していかないと、関連する工事の進行が遅れたり、製作品の納期が遅れたりしますので工事全体に影響を及ぼすことになります。
ですから、大規模修繕工事における定例会議はとても重要な役割となります。
今回の工事は、自宅のマンションなので、重松マンション管理士事務所はなるべく係わらないようにしていますが、私の顧問先のマンションでは総合定例に出席することはもちろんですが、毎週の工程会議にもなるべく出席して、工事の進捗状況を把握したうえで逐一理事会や委員会に報告することにしています(大規模修繕工事コンサルタント業務でも同様です)。
管理組合にとってなかなか分かりにくい建設用語を分かりやすく解説したり、理解しにくい建設業界の契約形態や商慣習を説明したりしながら「管理組合への通訳」的な業務を行います。
又、重松マンション管理士事務所が大規模修繕工事に係わることによって、工事業者や設計事務所も本来の自分たちの専門分野に集中できるので業務が大変やりやすくなります。
|teirei.JPG|これは総合定例の風景
この日は修繕委員長と理事長も出席されて進捗状況の確認のほか、タイルや塗装の色を決定していきました。|

「自宅マンション大規模修繕工事の記録」~第13章 塗装工事~

新シリーズ「自宅マンション大規模修繕工事の記録」、今回は「塗装工事」についてです。
※大規模修繕工事の大まかな流れにつきましては、大規模修繕工事コンサルタント業務をご参照ください。
下地補修タイルの補修(貼替え)が終了し、高圧水洗浄が完了したら次は塗装工事です。
塗装には鉄部の塗装と外壁等の塗装がありますが、今回ご紹介するのは外壁塗装工事です。(鉄部の塗装は後日ご紹介します。)
コンクリート面に施工する塗装は、美観を維持するだけでなく、コンクリートの中性化の防止や下地の鉄筋の腐食防止等建物の躯体にとって重要な役割を果たします。
外壁といっても、私のマンションの外壁はタイルですので、今回塗装工事を行うのはベランダと開放廊下の天井面や手摺壁の内側が主体となります。
塗装工事は、現在の塗膜の上に塗り重ねて施工するので、既存の塗装面と躯体との接着力が十分であることが前提となります。これが不十分だと、せっかく塗った新しい塗装が躯体面から剥離してしまう可能性があるからです。
基準となる接着力の数値は、壁面が7㎏/㎡前後で天井面が5㎏/㎡前後です。
その他の塗装工事のポイントは、まずは下地コンクリート面の補修や汚れ等の除去が重要なことは既にご説明しましたが、塗りムラや施工漏れを出さないことです。
普通は、下塗り→中塗り→仕上げ塗りと3回施工して完成させますので、各工程では塗り材料の色を変えて施工漏れが出ないように工夫します。

工事の様子

|toso-01.JPG|toso-02.JPG|
|これは、事前に既存塗膜の付着強度をテストしているところです。
強度が不足していると、新しく塗った塗膜が下地からはがれる心配があります。|塗布量テストをやっています。
仕様書に基づく㎡当りの塗布量を確認しています。|
|toso-03.JPG|toso-04.JPG|
|テスト後の缶の重量を測定し、残った塗料の重量から逆算して使用した量を確認しています。
以前、別のマンションで検査に立ち会ったときの頁も参考にしてください。|塗装工事施工前の「養生」作業です。
施工面以外に塗料が付かないようにポリシートで覆います。
これは廊下側ですが、ベランダ側も同様の養生をします。|
|toso-05.JPG|toso-06.JPG|
|天井の照明も汚さないように丁寧に・・・|いよいよ工事開始です。
これから下塗り、中塗り、仕上げ塗りと進んでいきます。|
|toso-07.JPG|toso-08.JPG|
|これは、ベランダ側の中塗りをしているところです。
1層目の塗料と色を変えて施工しているのが分かります。
こうすることによって、施工漏れを防ぎます。|きれいに仕上がりました。|
|toso-09.JPG|
|ベランダの天井面もきれいになりました。|