マンション管理会社の変更(事例に基づく具体的な進め方)
今回は、私のマンション管理士事務所での事例を基に、管理会社変更について書いてみました。
私は原則として「管理会社変更」や「自主管理への移行」はお勧めしません。
なぜならば管理会社は管理組合にとって重要な「パートナー」であり、また自主管理は区分所有者のそれなりの覚悟がないと実際に運営していくことがが大変だからです。
しかし、それでも管理組合や理事会は管理会社を変更したいと思うときが結構あります。
今回は私が経験した中から書ける範囲のものをお知らせしたいと思います。
1.背景
本来、管理組合と管理会社は民法の「委任」に基づく関係を元に契約が成立しています。
そして委任の根幹を成すものは「信頼関係」です。しかし、その信頼関係が時として崩れてしまい、いつの日か管理会社を変更したいと思う管理組合が意外と多いのです。
管理会社を変更したいと思う主な理由のビッグ3は「掃除が汚い」「管理員の態度が悪い」「フロントマンの対応が悪い」等どちらかといえばすぐに改善ができたり、また担当者を変更すれば解決する問題だと思います。それなのにどうして会社の変更までいってしまうのでしょうか。
2.抱える問題
・裏には、管理会社の「フロントマン不足」と「理事会の1年輪番制」にあると思います。
・最近の競争の激化で管理会社が管理組合から頂く委託業務費はもう限界近くまで下がっています。会計業務や出納業務に関しては手を抜くわけにはいかないのでどうしても手を抜きやすい分野を削っていくしかないのです。
「掃除の回数を減らしたり、アルバイトを多用する」「フロントマンに多くの物件を担当させて人件費を削る」「管理員にも適切な教育を実施しないし、給与も大幅にカットする」
・そして、大規模修繕工事の時期になったら、自分たちで工事を高値で受注し、従来の赤字分を一気に回収しようとします。
・理事会はそのような管理会社に不満を抱きながら、苦情や改善を申し入れいるのですが管理会社は上記の理由できちんとした対応ができません。そのままうやむやになっているうちに1年の任期が終了し、問題点は全て次期役員に引き継がれて毎年同じことを繰り返します。
3.解決策
管理会社を変更すれば全てが解決するわけではなく、本当は「自分たちが適正な管理について見直す」ことが一番の解決策なのです。しかし、原因は全て管理会社であるという発想になって管理会社を変更することに頭がいってしまいます。
最近は週刊誌やマスコミで管理会社の悪徳振りが強調されることもあって、管理会社を変更する組合が増えていますし管理会社も他社からの変更を視野に入れた営業に力を入れているいわゆる「独立系管理会社」もあります。
しかし、実際に管理会社の変更となると、管理組合自身で実施する場合は大変な作業や知識が必要になり、また管理会社の抵抗などもあって困難を伴います。
4.効果
私見としては管理会社を変更しても管理組合がしっかりしないと、「元の木阿弥」になってしまう可能性が高いと思います。変更当初は管理会社も一生懸命管理を実施するので当面は良くなるのですが。。。
また、管理会社を変更する一連の作業の中で管理組合も勉強し、また結束感ができる場合も多いのでそのことは大きな財産になります。
管理費等の滞納区分所有者に対する法的措置
今回は私のマンション管理士事務所が実施した「マンション管理費等の滞納者に対する法的措置(管理費滞納問題コンサルティング・支援)」の実施についてです。
1.背景
長引く経済不況やリストラの影響で区分所有者の経済状況が悪化します。
そして、月額2万円前後の管理と修繕積立金が払えなくなります。
2.抱える問題
・契約により、滞納に対する督促は管理会社の業務となっていますが、一定期間を経過すれば管理組合の責任で実施しなければならなくなります。しかし、理事は督促などやりたくないし、ましてや法的措置といっても管理会社にいえば多額の弁護士費用が掛かるし、自分でやることができるといわれても実際にはやり方がわからないものです。輪番制1年交代の理事ならば、このまま黙って次期の理事に先送りをしようと思ってしまうのも仕方ないことです。
そのためいつまでたっても解決しません。
・滞納が多くなってくると、日常の支払や大規模修繕の支払い資金がショートして修繕が実施できなくなる可能性だってあります。
・また、滞納が多くなってそれが表面化すると、「あの人が滞納しているなら私も…」や「あの人の滞納のことは何もいわないでどうして私のペットのことだけ問題にするの」など不公平感からくるマンション内のコミュニティー悪化が考えられます。
3.解決策
・管理会社任せにしないことです。
・ただし、区分所有者と対面しての督促はできるだけ理事会はやらないで、管理会社にやらせた方がいいでしょう。
理事会が実施する督促は書面それも「内容証明郵便」にて行なうことです。
・早めに対応することです。できれば滞納が始まってから6ヶ月が経過したら内容証明郵便を発送することです。
・余計な費用をかけたくないが自分たちで実施できる自信がないのならば専門家を起用する方がいいと思います。できれば弁護士よりはマンション管理士のほうがはるかに安い費用で実施できます。
4.結果
・管理組合が滞納に対して早めに対応すると、法的措置まで行かなくてもその前の内容証明郵便による督促の時点で解決する場合もかなりあります。
・管理組合が滞納に対して「絶対に許さない」という姿勢をはっきり区分所有者に対して知らせると、かなりの牽制効果があり、滞納をする人がだんだん少なくなってきます。
管理費削減について
私のマンション管理士事務所で実施した事例を基に、管理費削減(管理コスト削減)について書かせていただきます。
小規模なマンションでも、真剣に取り組めばかなりの効果が期待できます。
皆様のマンションでも実行してみたらいかがでしょうか。
最近週刊誌や専門誌で話題になっているマンションの管理費について、その削減方法等に関してお話したいと思います。
一概に管理費削減といっても進め方などをよく理解していないと、トンチンカンなことをやってしまい、最終的には管理組合の利益にならなり場合もありますので良く考えて実施することが必要です。
1.背景
マンションの管理費は自分たちが試算して決定するべきですが多くのマンションではそうなっていません。
分譲会社か、その子会社の管理会社が決定し、それに何の疑問も抱かずに購入時に印を押してスタートします。
2.抱える問題
最初の頃は問題が表面化しませんが、年月がたつと毎月かなりの額を払っているはずなのに修繕積立金が足らないから値上げして欲しいなどと言われて不思議に感じだします。
3.解決策
やはり勉強や調査が必要です。一番良いのはマンション管理士等の専門家に相談したり、交流のあるマンション管理組合との情報交換です。
4.結果は
小規模なマンションでもその気で取り組めば年間にかなりの額の管理費を削減できます。
その分がマンションの修繕に必要な積立金に回すことができれば将来の修繕対策も余裕が出ます。