【レポート】電気防食によるマンションの給水管の延命工法の実験
最近のマンションの給水管は、共用部分は耐圧塩ビ管やステンレス管、専有部分は架橋ポリスチレンなどが使用されており、錆びることも無くほとんど半永久的に使用可能であると思われます。
しかし、10年以上前の一般的な給水管の仕様は、直管部分は塩ビライニング鋼管で錆は発生しにくいのですが、継ぎ手の部分が鉄製です。
そして、その部分から錆が発生して赤水や漏水などの被害事例も良く見かけます。
継ぎ手部分に「管端コア」等を使用している場合は直管と継ぎ手のジョイント部分が水に触れないので錆の発生を防止することもできますが、そうでない場合はいずれは新しいものに更新するしかありません。
また、更新までの期間をなるべく長く持たせる延命策もいろいろ考えられ、もっともポピュラーな方法は、エポキシ樹脂ライニング工法による更正工事といわれるものです。
今回は、別の工法の効果を確認する目的で「電気防食」による延命工法のテストをやってみました。
協力してくださったのは、株式会社サニコンです。
私も詳しい原理はわからないのですが、金属が水中にイオンとして溶け出すのを防ぐために、配管に電気を流して電子を与え続けるのだそうです。
給水管が錆びる原因は、鉄がイオンとなって水中に溶け出て水中の水酸基と結合するからですが、イオンとなって流出しなければ錆びることはない理屈となります。
実験装置を使って行った様子をご覧ください。
|
|
|
|乾電池を使った簡単な実験装置です。
鉄の棒を給水管本体に見立てて水中に設置しています。|何もせずに水中に放置した鉄の棒は
当然ながら錆びていきます。|
|
|
|
|約2週間経過後
かなり錆びて、赤水の原因になりそうです。|電気を流し続けた鉄の棒は
2週間たってもこのとおり全く錆びていません。
又、表面にはカルシウムの皮膜ができているようです。|
|
|
|
|2週間ですっかり錆びてしまったテストピース|今度はその錆びたテストピース(左)に、
電気を流して変化する様子を観察します。
右は、錆びたままのテストピースです。|
|
|
|
|すっかり錆びていたテストピースは
約1週間でここまで改善しました。|左右を比較すると明白ですが、左は
いったん錆びたテストピースに電気を流して改善したもの。
右は、ずっと水につけたままのテストピースです。
左のピースの下の小さな錆びは、電気を流すことにより
錆が本体から剥離したものです。|
|
|最初から電気を流しているテストピースは1ヶ月近くたっても全く錆びませんでした。
又、水もとてもきれいな状態が維持できています。
実際の設置コストはまだ高額のようですが、
ランニングコストも安く、配管の更新をしなくても済むかもしれません。|
平成20年プロナーズ認定研修を実施しました!
プロのマンション管理士養成を目的とした「プロナーズ」では、毎年マンション管理士を対象として実務中心のハイレベルの研修を実施しています。
今年は、4月7日~16日まで1日おきに実施しました。
朝9時から夜8時過ぎまで行いますのでかなりのハードスケジュールです。
全ての研修科目を終了して今年は5名の認定者が誕生しました。
認定研修日の合間には、各理事が自分のお客様にお願いして任意の見学会なども行い、なかなか充実した10日間だったと思います。
私が実施した「合間見学会」のテーマは、建物診断と長期修繕計画書の作成です。
私のマンション管理士事務所で実際に受託している業務の進め方等について見ていただきました。
プロナーズ認定研修実施の様子をご覧ください。
平成20年プロナーズ認定研修を行いました。
プロナーズでは、開業独立を目指したマンション管理士に対して、実務を中心とした研修を実施していますが、今年で3年目となりました。
毎年春と秋に実施していましたが、認定者がずいぶん増えて私たち理事のフォロー業務の負担も大きくなってきたので今年は春の1回だけです。
認定研修は、1日おきに実施しますのでその合間に各理事が任意で現場等の見学会も実施しました。
私は、現在お世話になっている神奈川県のマンションで、長期修繕計画作成のための建物診断見学会を企画しました。
今年は、5名の参加者を迎えて4月7日~16日まで行いましたが、いつものようにハードスケジュールです。
しかし、独立志向が強く早めの一本立ちが期待できそうです。
|
|
|
|川原代表による開講直後の講義
特に独立開業の意義について強調しています。|伊藤理事による管理組合の会計に関する講義です。
管理組合の会計処理方式をわかりやすく解説しました。|
|
|
|
|私の担当は長期修繕計画と大規模修繕
建築士等とは一味違うマンション管理士の
かかわりについて説明しました。|紅一点女性理事の稲葉さんは管理規約に関する講義です。|
|
|
|
|今年の申し込みは5名
遠方は大阪からこられた人もいました。|顧問弁護士の中原先生による法律実務
先生が実際に担当した事件を基にした講義です。|
|
|
|
|親泊理事による模擬プレゼンテーション|模擬相談訓練です。
各理事が過去に担当した相談事例を基に行います。|
|
|
|
|私の担当事例は管理組合の法人化です。
これも過去の事例を基に行っています。|認定研修の合間に実施した現場見学会
私がお世話になっているマンションで実施しました。|
|
|
|
|屋上から始まって、変電室や地下の受水槽まで
全てを確認し、劣化状況を調査しました。|立ち会ってくださった管理会社の方もふくめて記念撮影
重松マンション管理士事務所の小林さんも同行しました。|
|
|
|
|管理組合に対して管理規約改正の説明をする
模擬プレゼンテーションです。さすがに緊張しています。|5日間の全ての日程を追え無事終了式|
|
|
|
|終了後は理事を交えての懇親会|私の息子と同じくらいの年齢の人もいました。|
マンションの受水槽を改良して災害時の飲料水を確保する工事を実施しました。
最近は、給水システムに増圧直結給水方式を採用するマンションが増えてきました。
受水槽が不要なので、年1回実施する清掃作業や水質点検が不要となることに加え、何よりも衛生的な水を飲むことができるメリットがあります。
しかし、停電した場合は、ポンプが止まってしまうので、水道圧で供給可能な3~4階までしか水が行かないことや、地震で、埋設給水管が破損した場合などは飲料水の確保が困難です。
千葉市内で私が顧問契約をしているマンションでは、受水槽で受けた水を加圧ポンプで供給する方式を採用していますが、災害時の飲料水の確保を目的として受水槽に採水口を取り付ける工事を行いました。
こうしておけば、地震等で水道の供給がストップしても受水槽の中に残っている水を飲むことができます。
|
|
|
|2槽式の受水槽でなので約90トンの水量です。
住戸数が約100戸なので十分な貯水量といえます。|排水用の塩ビ管です。
左側が水抜き用、右側はオーバーフロー用の配水管です。|
|
|
|
|タンク底部のバルブです。
普段は常時閉鎖してあり、掃除のときの水抜き以外は一般的にあけることはありません。
今回は、この配管ルートから分岐する方式で蛇口を設置する計画です。|今回使用した配管材料
HIVP管(硬質塩ビ管)で強度もあり、少々の地震では大丈夫とのことです。|
|
|
|
|ジョイントは全て接着剤使用|新しいバルブを取り付けて水抜きのルートは確定
従来のバルブはそのまま使用しますが今後は新しいバルブで操作します。|
|
|
|
|次に採水口用のルートを分岐して確保します。|蛇口も5個取り付けました。|
|
|
|
|水の出具合も確認して。。。|仕上げの保温工事|
|
|
|
|最近の受水槽は最初から緊急時用の蛇口等がついているそうですが、旧式の受水槽でもこのように取り付け可能です。|緊急時は、飲料水専用として使用するとして、3リットル/人・日で計算しても十分な料は確保できそうです。|