get_post_format():standard

15.苦労した総会議案書の作成(2)管理規約編 ~マンション標準管理規約に則した規約へ~

前回までのあらすじ

初の会合を無事に終え正式な集会に向けた準備を始めた私ですが、総会議案書の作成は予想以上の苦労が待っていました…今回はその一つ、管理規約の見直しです。

(さらに…)

第3章 最初は滞納区分所有者に対する「支払督促」から

内容証明郵便の送達

まずは一般的な手順を踏むことからはじめました。
岡本氏に「滞納している金額と遅延損害金」の連絡、及び「2週間以内に支払って欲しいこと」を内容証明郵便で発送しました。
管理組合の意思をはっきりと岡本氏に伝えるためです。
しかし、岡本氏は内容証明郵便を受け取る気配が全くなく、留め置き期間切れで管理組合に戻ってきました。
それならば次の手段を考えなければいけません。いよいよ具体的な法的措置の実施に入ります。理事会で決議して今回は「支払督促」を申し立てることにしました。

(さらに…)

第2章 区分所有法第59条の意義と滞納の具体的事例

区分所有法(建物の区分所有等に関する法律)第59条とは

区分所有法第59条を説明する前に、第57条と第58条から説明しなければなりません。
区分所有法は、区分所有建物(一般的には分譲マンション)を、各個人が所有する際の権利関係や、運用ルールを定めたものです。
そして、集団でマンションの維持・管理や、生活をしていくわけですから個人として守らなければならないルールがあります。ところがそのルールを守らない人が時々現れます。(一般的に義務違反者といいます。)
そこで、区分所有法ではそのような義務違反者に対して管理組合として法的な措置をとることができる強力な定めがあります。
まず、第57条の「差止請求」です。義務違反者がいて、何回注意しても改善の可能性がない場合は裁判手続きを経て「ルールを守りなさい。違反行為をしてはいけません。」と、法的に強制できる規定です。この申立てを裁判所にするには、総会を開き、過半数決議をもって実施しなければなりません。「管理規約に違反してペットを飼って、他の居住者に迷惑をかけている。」場合や「規約で居住以外は禁止されているのに、室内で営業行為を実施している。」場合等です。
次に第58条の「使用禁止請求」です。これは、第57条に基づいて「やってはだめですよ。」と裁判によって申し渡されたにもかかわらず、相変わらず改善の兆しがない区分所有者に対して、今度は「そこで生活してはだめですよ。」ということを、同様に裁判手続きをもって実施できる規定です。
一般的には2年程度といわれていますが、その区分所有者の専有部分が使えなくなるわけですからこれは大変です。この裁判を実施するには、やはり総会の決議が必要ですが、今度は過半数ではなく、区分所有者と議決権の各3/4の賛成が必要で、かつ、違反している区分所有者に「弁明の機会」を与える手続きが必要です。
そして、第59条です。これは、今までの手続きによっても効果がない場合はいよいよ最後の手段として、違反している区分所有者の住戸を「競売」してしまうことが可能な定めです。
「所有権絶対の原則」を曲げて、個人の所有物を管理組合が「競売」してしまうわけですから濫用は許されません。
一般的には第57条、58条の手続きを経て59条の手続きをとる必要がありますが、急な危険が迫っている場合(たとえばある一部屋に暴力団の事務所が急に開設され、他の組との抗争事件に巻き込まれそうな場合)や、事案が第57条、58条になじまない場合などは、いきなり第59条を申し立ててもいいことになっています。
しかし、本件を申し立てる際のハードルはきわめて高く、第58条のときと同様に「弁明の機会」を設け、かつ総会で区分所有者及び議決権の各3/4の賛成が必要です。また、マンションの管理組合にとって第57条や58条ではどうにもならない場合に限られます。

(さらに…)

14.苦労した総会議案書の作成(1)~管理会社主導の管理規約に驚く~

(前回までのあらすじ)

全区分所有者を集めた初の会合は正常な管理状態への第一歩となりました。正式な集会に向けた準備を始めた私は予想以上の苦労に…

(さらに…)

序章(はじめに)

数少ない実施事例

私は、マンション管理士として区分所有法第59条のことは当然知っていましたが、それを実施した具体的事例は勉強不足で良く知りませんでした。
その後、判例集等を調べましたが、比較的件数が乏しく、しかもそのほとんどが「暴力団を排除する場合」でした。
今回のように、管理費等を滞納している区分所有者で、「支払う意思が全くない」、「連絡が取れない」、「差し押さえる財産が見つからない」、「勤務先も不明」、「マンションは抵当権だらけ」というような悪質な区分所有者に対しては、普通の方法ではどうにもならないと考えていましたが、区分所有法第59条を適用して解決できる可能性があるとは思っていませんでした。取り敢えず「時効の中断」しか有効な手立てはないのか…?と考えていました。

業界ニュースで知った「伝家の宝刀」

しかし、業界関連の新聞や雑誌で、悪質な滞納者に対して区分所有法第59条の競売を請求し、それが認められたという判例を知りました。
しかも、そのマンションに抵当権が設定されていても、普通の競売のように「無剰余取消」にはならないとの画期的な判決でした。さらに第1審は地元の千葉県の裁判所での判決です。
このことには、私も管理組合の理事長も勇気付けられ、「何とかやってみよう。しかも自分達で!」というところから始まりました。
今回は、私がお世話になっている管理組合で、区分所有法第59条を適用し、自分達で苦労しながら、どうにもなりそうにない滞納区分所有者を訴えたときの成り行きをストーリー風にまとめました。
ストーリーはすべてノンフィクションですが、守秘義務の関係等もあり固有名詞は仮名にしてあります。…(つづく)

13.予断を許さない意見交換会中盤 ~意見や異論が続出切実な話も…~

前回までのあらすじ

全区分所有者を集めた会合開催を北村氏より依頼された私は、ようやく初の会合を開催!しかし、会合は予断を許さない状況でした..

(さらに…)

12.区分所有者との初めての会合を開催 ~意見交換会という形式で進める~

前回までのあらすじ

全区分所有者を集めた会合開催を北村氏より依頼された私は、苦労の末、とうとう初の会合開催に漕ぎつけました!

(さらに…)

11.マンション管理士の認知度不足を痛感~苦戦した「緊急連絡会」の案内~

(前回までのあらすじ)

全区分所有者を集めた会合開催を北村氏より依頼された私は、全区分所有者に書面と電話で連絡を始めましたが…

(さらに…)

10.名簿入手にも一苦労。「ゴルフ仲間」で押し通す。~警戒する管理会社とのやり取り~

(前回までのあらすじ)

全区分所有者を集めた会合開催を北村氏より依頼された私は、管理会社に区分所有者名簿の送付を依頼しましたが…

(さらに…)

9.実態を知った北村氏ついに動く!~全区分所有者を集めた会合開催へ~

前回までのあらすじ

現地調査、管理会社の業務精査によって次々と明らかになる問題を前に危機感が頂点に達した北村氏。ついに彼から提案が…

(さらに…)