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相続財産管理人の選任後、マンションの評価立会に同行しました。

私のマンション管理士事務所が数年前からお世話になっている管理組合で、滞納をしたままお亡くなりになった区分所有者がいらっしゃいました。
その後、相続人の調査を行い、家庭裁判所に相続放棄の有無照会をしたら、相続人全員が相続放棄をされており「相続人なし」であることが判明しました。
不動産登記事項証明書には、甲区に財務省の差押(たぶん固定資産税等の滞納があったのではないかと思います。)、乙区には金融機関の多額の抵当権が設定されていました。
死亡当事は、滞納期間は1年半程度でしたので、そのうちに抵当権者である金融機関が相続財産管理人の選任手続を行い、その後競売が開始されるだろうから、特定承継人から回収できると考えていました。
ところがその後、一向に金融機関による相続財産管理人の選任が行われないので、管理組合から金融機関の担当部署に問合せてみたら大変なことが判明しました。
実は、金融機関はローン契約時に生命保険契約を行っており、当該区分所有者が死亡した時点で、ローンの残金は生命保険で既に精算済みとのことでした。
その場合、抵当権については相続人から必要な書類をもらって抹消手続を行うのですが、今回は相続人からの手続協力がうまく得られずに登記上はそのまま抵当権が残っている状況になっていたそうです。
そうであれば管理組合が相続財産管理人の選任申立て手続を行うしかないのですが、財務省の差押があったので、当局に確認したら「今回は当方で手続を進めます。」との回答があり、先日ようやく相続財産管理人の弁護士さんが選任されました。
相続財産管理人選任当時には、管理費等の滞納期間が4年近くなっており、5年の消滅時効も視野に入れて対応しなければならない状況でしたが、双方で連絡を取り合った結果半年以内に競売(公売)が実施される目途がついたので一安心です。
相続財産管理人の弁護士が選任されてからは、管理組合から滞納明細を送って債権額を連絡するなどの措置をとっていますが、今回は公売基準価格を決定するため、税務署の評価公売専門官が物件の調査に来ましたので、私は管理組合から選任されている「管理者」として立ち会いました。
区分所有者がだんだんと高齢化している現状では、滞納している区分所有者がお亡くなりになる事例も増えてくると思います。
その場合の、相続人の調査や相続放棄の有無照会などはとても時間がかかりますので、滞納に対しては、やはり早期の対応で問題を長期化させないことが重要だと思います。

当日の様子

|110817chousa-01.JPG|玄関の状況
長期間不在となっているので郵便物等が溜まっています。
エントランスの集合郵便受けのほうは、閉鎖しています。|
|110817chousa-02.JPG|私も、室内調査の立会はずいぶんやりました。
多くの場合は、室内はゴミ屋敷のようになっているのですが、今回は比較的片付いていました。
たぶん相続人が転居する際に整理していったのだと思われます。|
|110817chousa-03.JPG|税務署の専門官の調査状況
所定の用紙に基づき評価しています。|