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ガソリントラップの管理と清掃について

地下ピットタイプの機械式駐車場があるマンションでは、「ガソリントラップ」が設置してある場合があります。
地下ピットに溜まった雨水は、排水ポンプで汲み上げて最終的には公共下水道に排出しますが、機械式駐車場の場合は、駐車してある車両から漏れたガソリンが雨水排水と一緒に公共下水道に流れ込んでしまう可能性があります。
そこで、一定の規模の機械式駐車場には地方自治体の条例でガソリントラップを設置する義務があるようです。
私のマンションにも地下ピットを持つ機械式駐車場(全部で20パレット)がありますが、規模が小さいせいかガソリントラップは設置されていません。
今回は、重松マンション管理士事務所が長年お世話になっている市内のマンション(135戸)で大規模修繕工事を実施しているので、以前から指摘があったガソリントラップの排水不良などを調査することにしました。
不具合指摘事項は、大雨が降ると4箇所あるガソリントラップのうち、1箇所から雨水があふれ出てしまうという状況です。
ガソリントラップの容量が足りない可能性も考えられることから、今回の大規模修繕工事ではガソリントラップの増設が改善提案として設計に含まれていました。
今回は、設計事務所及びガソリントラップの専門家に立ち会ってもらい蓋を開けて内部を調査しました。

当日の様子

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|ガソリントラップに通じている桝です。
大雨(年に数回しかありませんが…)になるとこの桝から雨水が氾濫し、スロープを通じて半地下の駐車場に流れ込んでしまいます。
私がお世話になっている頃から話題となっていましたが、雨がやんでしまうとなんとなく問題意識が薄れて、特に対策もとらずにここまできてしまったという感じです。|今回は、大規模修繕工事を実施するのでこれをいい機会として捕らえ、調査することにしました。
このマンションのガソリントラップは4槽式です。
まずは、左側の2槽の蓋を開けてみましたが、正常な状態ではこのように水がたまっており、水位も一定の高さとなっています。|
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|ところが、桝に近い隣の2槽ではご覧のように左右で水位が違っています。
つまり、1槽目から2槽目に雨水が移動する間で詰まりが発生していることがわかりました。
これでは、大雨の時にポンプで汲み出された雨水がきちんと排水されず、桝のほうに逆流してしまいます。|また、他のガソリントラップでは、このように水が溜まらずに地面に浸透してしまっています。
普通は、ガソリントラップの底面にはコンクリートかモルタルが施工してあり、水が漏らないようになっているはずです。
この部分については、後日コンクリートを打設して補修しました。|
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|ガソリントラップの増設を検討する以前の問題として、まずは排水の流れをよくするために、ガソリントラップ全体を掃除することにしました。
これは、数日後に高圧洗浄車を持ち込んで清掃をしている様子です。|専門業者による高圧洗浄作業は、いつも見ている雑排水管の高圧洗浄のイメージでした。|
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|マンション竣工以来十数年間一度もガソリントラップの清掃を実施していませんでしたからそれなりに汚れが目立ちました。
専門業者の方が言われるには、年に1回は実施した方がよいですよということでしたが、私が感じた限りでは、毎年実施する必要もなく、数年に1回程度で十分な気がしました。
また、上記の写真でも、溜まっている水の表面にはガソリンはほとんど浮いていませんでした。
あくまでも私の個人的な意見ですが、最近の自動車の性能から考えてもそもそも地下ピットにガソリンがそれ程溜まるとも思えませんでした。
どちらかというと、雨水と一緒に流れ込んだゴミや泥の影響でガソリントラップが詰まらないようにすることのほうが重要な気がします。|桝の中も洗浄します。
洗浄作業の後には、流水テストも行いとてもよく流れるようになったので現在は経過を観察しています。
その後、何回か大雨がありましたが、今のところ桝から氾濫することもなく順調です。
今回の清掃の結果、管理組合では、当初200万円近くの予算を組んでガソリントラップの増設を検討していましたが、結局中止することにしました。